アメリカ観光の盲点(1):アメリカ政府機関閉鎖って?

<写真上:ある晴れた日のワシントンモニュメント>

あけましておめでとうございます。

昨年はほとんど定期的にブログを更新することが出来ませんでした。
今年はしっかりと定期的に更新することを目標にして頑張ります!

さて、新年一発目のネタは、少し堅いですが、アメリカならではのネタ。

アメリカの政府機関閉鎖 !?

日本でもニュースで少し報道されているかと思いますが、アメリカは2018年の12月に国会で予算が可決せず、政府機関の閉鎖が始まっています。
”政府が閉鎖する”というのは日本人としては全く馴染みのない現象ですが、アメリカでは時折起こります。要は、予算案が可決しないと、政府職員の給料の原資が無いということになり、職員に給料が払えないので職員は一時帰休となります。その間、政府の機関は閉鎖してしまうのです。
公務員の給料が払われない、なんて日本人には考えられませんよね。

なにが困るのか

政府機関閉鎖といっても、最初は一部の閉鎖に限られます。重要なセクションは通常どおり運営されています。また、自治体のサービス、例えば地下鉄やバス、家庭ゴミの収集などは、連邦政府ではなく自治体が運営しているので、政府予算がストップしたからといってすぐに止まることはありません。
だったら、身近なところで何に影響するのでしょうか。それは、例えば、ワシントンDCだと観光に影響します。DCで有名なスミソニアン博物館、国立美術館など、名所が閉鎖してしまうのです。

ワシントンDCに観光に来るなら

ということで、ワシントンDCに観光に来る場合、特に年末年始はちょっと注意が必要で、アメリカの国会の動きを少し注目しておいた方がいいかもしれません。せっかくはるばる観光に来ても、目玉の施設を見ることができなかったら残念で仕方ありません。ちなみに今年のように予算案が通らないと、観光施設はどんな感じで閉鎖するかと言うと・・・

今年は2018年12月21日に予算が止まってしまいました。
翌日、さっそくリンカーン記念堂のトイレが使えなくなりました。
国立公文書館も入場できなくなってます。
スミソニアン博物館、国立美術館は、2018年の年末までは予算が確保できており運営していましたが、年明けから閉鎖になります。入場できません。
このまま続くと、リンカーン記念堂などもトイレだけでなく、入場もできなくなりそうです。

要は、観光の目玉の大半が見られなくなるということです。

DCだけじゃなく、全米の観光名所に影響します

これはDCに限った話ではありません。全米にある国立の施設はもれなく影響を受けます。例えば壮大な景色で有名なグランドキャニンオンも国立公園ですので、トイレが使用できなかったり、公園内のゴミ収集ができずゴミがあふれていたり、入場自体ができなくなる恐れもあります。
NYの自由の女神像も国の施設ですので影響を受けます。本来なら入場できなくなるはずですが、政府機関閉鎖中はNY州が代わりに予算を供給しているので、いちおう観光は出来るようになっています。ただし、毎年必ずこうなるとは限りません。

毎年起きるの?

こういうことは毎年起こるわけではないのですが、近年はたびたび起こっています。オバマ政権の時でも起こっています。これは重要な法案に対して、与野党が全く歩み寄れないとき、予算案を可決できなくなることから起こります。今年は共和党であるトランプ大統領が大統領選の際に公約としていたメキシコ国境との壁建設の予算を要求しているからで、野党民主党がこれに反対しており、未だ妥協できていない状況です。

気をつける時期というと、幅としては10月~3月ぐらいまでですが、もう少し絞ってみるならば、経験的には、年末12月中旬ぐらいから年始1月中旬が一番注意が必要かもしれません。

というわけで、せっかくアメリカ旅行に来たのに、目的のものを見れないのはもったいないです。
ぜひ、政府の動きにも注目して見てみてください。

「そう言われても、政府の動きってどう見るの?」

ということで、次回は少し掘り下げて、アメリカの予算の可決の流れを、できるだけ簡単に説明してみたいと思います。

この記事の著者

編集部 チーフライター Mr. Richie
人生とは面白いもので、齢(よわい)40をすぎて突然アメリカで生活することになりました。海外初心者の私ですが、本ブログ唯一の男性ライターとして、ちょっとウンチクになるようなものも紹介したいと思ってます。

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