いまやポテトチップスは世界のどの国でもポピュラーな食べ物です。近代のポテトチップスの原型は1850年代のアメリカ発祥と言われており、なかなか面白いきっかけで発明されていますが、今回はその点にはあまり触れずに現代のポテチについて考察してみようと思います。
日米ポテチの大きな違いはどこか
個人的に一番違いを感じたのはまず塩分の濃さ。アメリカのポテチはまあ~しょっぱい。塩分が多いのかな、と思いきや、日本のポテチの一般的な塩分はポテチ100gあたり約1gに対し、アメリカの平均的なポテチもほぼ同量。何で塩辛く感じるのかはハッキリしませんが、一つは日本のポテチの方が甘みが多いのかもしれません。また、アメリカのポテチでは塩粒が大きい種類もあるので、塩辛く感じるのかもしれません。
というわけで、塩辛いのが嫌いな方は塩分控えめのポテチを買うといいでしょう。パッケージに「Lightry Salted」とか書かれているので分かりやすいです。減塩のものは日本のポテチよりも3割ぐらいしかないものあり、わりと食べやすいです。
形も違う
プリングルスやチップスターのような成形ポテチ(フレーク状のポテトを成形して作る)ものを除き、通常のポテチの形について比べると、アメリカのポテチは形が悪いものが多いです。日本のポテチはきれいな形で揚げてあるものがほとんどですが、アメリカのポテチはカールしているものがほとんど。パッケージの写真のようなキレイな形はほとんど入っていません(写真下)。
日本だったらすぐメーカーにクレームが入るのかもしれませんが、こちらは気にしないのでしょうね。またかなり砕けたものも多いです。こういう点ではやはり日本の丁寧さにあらためて感服します。
もっとも困るのは…
ポテチを買う上でもっとも困るのが、ロット毎の品質のばらつき。
気にいった味のポテチをやっと見つけても、次に同じものを買うと何かがが違う。こういうことがどのメーカーでも比較的おこります。製造のロットは、わかりやすく言えば賞味期限を見ればいいのですが、賞味期限が異なれば製造している日も違うと言うこと。日付の印刷の文字のフォントが異なれば工場自体が違うかもしれません。
とにかく、そのロットごとの味や品質にバラツキが多いため、気に入ったポテチを見出すのがなかなか大変です。これも日本だったらすぐクレームが入るのでしょうけど、そういうのを気にしないのもアメリカらしさなのかなと思います。
ポテチの位置づけも違う
そう、ポテチの地位が割と高い(!?)のも特徴です。日本ではポテチはあくまでお菓子のカテゴリーですが、アメリカでは食事の領域にやや入り込んでいます。例えばランチのテイクアウトを買おうとすると、ポテチが付いてくることもしばしば。食事の一部として認められている感があります。食事と一緒のタイミングでポテチ?って最初の頃は違和感がありましたが、最近はわりと気にいってます。
もちろんフレーバーも違う
フレーバーの数は日本の方が圧倒的に多いでしょう。アメリカはどのメーカーもおおむね3種類、塩味、バーベキュー味、ビネガー(サワークリーム)味がほとんどです。それ以外の味で出しているのはプリングルスぐらいかなあ。日本はワサビ味、柚子胡椒味、バター醤油味などレパートリーが豊富なので、日本人にとってはアメリカのフレーバーの少なさはやや物足りないと感じるところでしょう。
ただし、アメリカにはディップという考え方が存在します。サルサソースなどもそうですね。要はポテチに何かを付けて食べるという慣習があるので、ポテチ自身のフレーバー不足は自分で補え、ということなのかもしれません。
今日の一品
というわけで、最近よく食べるポテチは最初の写真の左側、大手スーパーマーケットTrader Joe’sのオリジナルブランドの減塩ポテチです。もともとはやはり減塩である(右)のポテチをよく食していたのですが、ロットによる味のバラツキがあまりに酷いので、最近は割と味が安定している(左)を食しています。
この記事の著者
編集部 チーフライター Mr. Richie
人生とは面白いもので、齢(よわい)40をすぎて突然アメリカで生活することになりました。海外初心者の私ですが、本ブログ唯一の男性ライターとして、ちょっとウンチクになるようなものも紹介したいと思ってます。