<写真上:本文とは何の関係もありませんが、とある日の連邦議会議事堂@Washington DC>
お久しぶりのRichieブログです。しばらく更新を怠けてしまいました。
さて今回は、本ブログの内容ではめずらしくちょっとテクニカルなお話しです。遅ればせながら本ブログもようやくSSL化しました。でも突然、”SSL”なんて言われても分からない人も多いですよね。
もっとも、本ブログを御覧の皆様には何ら影響を与えるものではないのですが、とりあえず簡単に解説してみます。
Googleのホームページ閲覧ソフト「Chrome」が仕様を変えてきた!
Chromeというのは、Windowsで言う「Internet Explorer」、iPhoneで言う「Safari」のようなもので、インターネットを見るためのソフトです。全世界ではこのGoogleのChromeというソフトが一番多く使われているようです。
このCromeというソフトはちょくちょくバージョンアップしているのですが、2018年7月に行ったバーショアップ以降、ホームページのアドレスが「http://~」で始まるホームページを開くと、必ず「このサイトは保護されていません」と表示されるようになってしまいました。そのため、本ホームページもそのメッセージが表示されるようになってしまい、なんだか「このサイトは危険なのか?」みたいな感じになってしまうので、早く「https://~」で始まるホームページに変更する必要がでてきました。
この、「http://~」を「https://~」に変更することを”SSL化する”という風に言います。”s”というたった一文字違いなんですけどね。スマホでは、ホームページアドレス(URLという)の表示の左側に鍵のマークが表示されれば、それは「https」になっているということです。
でもホームページを作成する側としては、この「https」にしようとすると、ちょっとだけ作業が繁雑になってしまうので、今までは避けていたわけです。
なんでSSL(https)でないとダメなのか
基本的には、ホームページで何らかの情報(名前とかパスワードとかカード情報とか)を入力して送信すると、もし途中でその信号を受信している人がいたら、その情報を全て盗み見てしまうことが可能です。ところがSSL(https)に対応したホームページであれば、暗号化してから情報を送信するので、もし盗み見られてもランダムな文字列でしか表示されず、名前もカード情報も盗み見た人には分からないようにすることができます。
ということなので、正直言って本ブログのようにそもそも読者の名前やカード情報など入力フォームを一切設けていないホームページであれば、わざわざSSL(https)にしなくても関係ないのです。なので、Chromeでも2018年6月までのバージョンでは、入力フォームの無い本ブログのようなホームページでは警告表示されなかったのです。ところが、2018年7月更新のChromeからは、入力フォームの有無にかかわらず「https」でないホームページ全てに「保護されていません」という警告が表示されてしまうようになりました。これにより、「おそらく近い将来は、httpsにしておかないとホームページが一切表示されないようにセキュリティーが強化されるのでは?」という観測が広まり、本ブログもSSL(https)化に踏み切ることにしたわけです。
読者は何かやる作業があるの?
ホームページを見る側は全く何もする必要がないです。ホームページを作成している側は、利用しているサーバーの会社それぞれのやり方で作業をすることになります。本ブログでその詳細な方法を語るにはちょっとマニアックすぎるのでやめておきます。もし知りたい方は「(使っているサーバー会社名) SSL https」などと検索すれば、やり方を解説しているサイトを探すことができます。
番外編:暗号化した情報を盗み見た人に解読されてしまわないのか?
インターネット上の暗号化には、数学的に不思議な性質を持つ数式を用いて暗号化が行われます。あなたが名前など何かしらの情報を入力して送信するとき、ホームページ側が指定したある数字を使って、あなたのパソコン・スマホがある数式を使って暗号化し、それをホームページ側に送信します。だったら、「そのホームページ側が指定した数字を盗み見られたら、暗号を元に戻すことができるのでは?」という心配が生まれます。ところが、このとき用いられる数式には、「暗号化するときに使った数字だけでは、暗号を元に戻すことができない」、という性質があります。元に戻すための数字は、ホームページ側の人間しか知らないので、暗号化された情報を第三者が盗み見ても、解読されることがないようになっています。
「そんな不思議な数式があるのか」という疑問が湧きますが世の中にはあるんですね。これには素数という未だに法則が解明されていない数字の不思議な性質を用いているのですが、もし誰かがこの「素数」の法則を見つけ出すか、あるいはとんでもないスピードで処理できるコンピュータが発明されてしてしまうと、現在世界で使われているほとんどの暗号が解かれてしまうと言われています。そうなると、気軽にネットショッピングできなくなることになるので一大事ですね。
今回はちょっとマニアックな内容でした。次回からまた柔らかい話題に戻りたいと思います。
この記事の著者
編集部 チーフライター Mr. Richie
人生とは面白いもので、齢(よわい)40をすぎて突然アメリカで生活することになりました。海外初心者の私ですが、本ブログ唯一の男性ライターとして、ちょっとウンチクになるようなものも紹介したいと思ってます。